知ってました??
沖縄では運動会で必ずと言っていいほど空手の演武がプログラムに組み込まれています。
カッコいいでしょ!
ひと学年~高学年全員などのくくりで行うことがほとんどです。
運動場にたくさんの子供たちが一心不乱に、呼吸をあわせて演武を行うのでただただ圧巻です。
男の子だけじゃなく、最近は女の子も一緒に行う学校も増えてるじゃないでしょうか。
必ず一人は模範のようなかたちで運動場の朝礼台で演武をするのですが、その役に抜擢された子とかは、運動会のあとにモテたりしたりするんですよ。
ゲレンデ効果のような感じでしょか。
これって沖縄だけなんでしょうか?
他の県でもやっているのか気になるところですね。
小学校の高学年だったり、中学生の頃だったりとタイミングは学校によって違いますが、1度でも空手の『型』をやったことがある人は他県に比べて圧倒的に多いと思います。
あとは沖縄では、約8割ほどのの公立中学校の授業で空手が組み込まれています。
これも沖縄だけですよね。きっと。
でも、それだけ沖縄には空手文化が生活の中に溶け込んで、根付いているということなんですよね。
先日「空手1 プレミアムリーグ2019 東京大会」というハイクラスの世界大会にて沖縄出身の喜友名諒選手が男子個人型・男子団体型の部門で金メダルに輝きました。
県民としては鼻が高いです。
今回は、「喜友名諒の師匠は誰?経歴・指導法・流派についても!」と題して、世界チャンピオンの喜友名諒選手を育てた師匠にフォーカスをあてて、
・師匠は誰!
・経歴や指導方法・流派ついて
などについてご紹介してまいります。
最後までぜひ読んでいってください♪
世界チャンピオン喜友名諒の師匠は誰?
ご存じの方も多いかもしれませんが、空手は沖縄(琉球王国)が発祥です。
今では日本全国にとどまらずに世界的に広がりだくさんの空手愛好者がいらしゃいます。
競技人口では、約7,000万人というデータが出ています。
空手組織に所属してる人数なので、もしかするともっと多いのかもしれません。
他の競技と比較するのであれば、柔道の競技人口(世界中)が約130万人程度、野球だと約3,500万人だそうです。
比較的するとわかりやすいのですが、空手の競技人口はかなり多いってことですね!
世界チャンピオンである喜友名諒選手
そんな世界トップクラスの選手を育てた指導者も気になるところだと思います。
喜友名選手の師匠は、佐久本嗣男さんという方です。
佐久本先生は、喜友名さん以外にも世界トップクラスの選手を育て、ご自身も輝かしい戦歴をお持ちの空手家です。
五輪金メダル獲得宣言! 空手喜友名諒が決意 玉城知事を表敬 https://t.co/orVZMmtqRe #空手 #喜友名諒 #上村拓也 #佐久本嗣男 #okinawa #沖縄
— 沖縄タイムス (@theokinawatimes) September 18, 2019
私は光栄なことに10代の頃、ほんの短い期間ではありますが、佐久本先生から直接空手を教えて頂いたことがあります。
今もそうなのですが、強烈に覚えているのは「めちゃめちゃカッコイイ!」ってことです。
あの頃は40代だと思うのですが、当時からトレードマークのスキンヘッド。
彼を取り巻く空気感がピリッとした、例えるなら寒い冬の空気のようによどみなく澄んでい空気感のよう。
(伝わり辛い表現で申し訳ないです・・)
その佇まいや存在感に毎回目が離せなくてガン見していたと思います。
見本を見せて頂くときなどは、手の先、指の先まで意識が届いていてなんというか力強いのに優雅だなと見惚れていました。
きっとそれが喜友名さんにも受け継がれているいるんじゃないかと勝手に思っています。
稽古中はそれは厳しい方でしたが、終わればとっても優しいおじさんでした。
スキンヘッドなので、他の子たちは「こえ~」と言ってましたが、その頃の私の父がスキンヘッドなのもあって、親近感もありました。
現在は70代でいらっしゃるのですが、イケメンなのは健在です。
東京オリンピックのナショナルチームのコーチも務めていらっしゃいます。
師匠の経歴・指導法・流派についても!
喜友名選手の師匠である、佐久本嗣男さん
沖縄にと止まらず、世界の空手界でも有名は方です。
そこで、佐久本さんのプロフィールと戦歴などをご紹介してまいります。
経歴・主な戦歴など
名 前 | 佐久本 嗣男(さくもと つぐお) |
生年月日 | 1947年12月13日 |
年 齢 | 71歳(2019年9月現在) |
出 身 | 沖縄県恩納村 |
出身校 | 石川高校 日本体育大 |
所 属 | 沖縄劉衛流空手古武道龍鳳会 |
職 業 | 空手家(沖縄劉衛流空手古武道龍鳳会 会長) |
全日本空手道連盟ナショナルチームコーチ |
<主な戦績(国外)>
■世界空手道選手権大会個人形 優勝
第7回・第8回・第9回
■ワールドゲームズ個人形 優勝
第2回・第3回
■ワールドカップ個人形 優勝
第2回・第3回
■アジア太平洋空手道選手権個人形 優勝
第5回・第6回・第7回
<主な戦績(国内)>
◆第40回 国民体育大会個人形 優勝
◆1982年 全国教職員空手道大会個人形 優勝
◆第15回 全日本実業団空手道選手権大会個人形優勝
<活動>
●文部科学大臣スポーツ指導者功労賞受賞
●日本オリンピック委員会強化スタッフコーチ(1994~現在)
●全日本空手道連盟ナショナルチームコーチ(2008~現在)
<段位>
◎全日本空手道連盟公認8段範士
◎沖縄県空手道連盟公認9段
劉衛流のアーナン。
中国福建省のルールーコウから伝えられたとされる流派で腰を落とし手技重視、蹴りは低い位置を小さくコンパクトに蹴る、といった中国南派拳法の特徴がよく現れている。
佐久本嗣男氏は世界大会を7連覇した歴史的な名人。 pic.twitter.com/eo3Ytgrx0Z— 猿飛 才蔵 (@hattorisaizo) August 18, 2019
1964年の東京五輪 石川高校2年の頃、聖火リレーのランナーを務めたそうです。
当時、佐久本さんは陸上部に所属し、県大会にも出場する実力をかわれ聖火リレーランナーに抜擢されたそうです。
その後、集団行動で有名な日本体育大学(日体大)へ進学
電車に乗っている際に偶然見つけた沖縄空手道場へ入門
大学卒業後は、沖縄へ戻り、県内の高校で体育教師として勤務
名護高校に赴任した際に、劉衛流に弟子入りし、さらに空手に精進する日々を送ったそうです。
空手部の顧問をしながら、生徒の見本となるために、自ら進んで空手大会に出場し、初優勝し、その原動力をもとに世界大会の連覇を果たします。
実は佐久本先生は本当に凄い方で、ギネス記録保持者なのです。
・空手の「形」で世界選手権3連覇
・ワールドゲームス2連覇
・ワールドカップ2連覇
ワールドシリーズ7連覇でギネス登録
1985年~1989年までに開催されたすべての国際大会で優勝
この記録はギネスでも認定されています。
「高才の空手家」と呼ばれる佐久本嗣男は努力の人なのではないかと思います。
2019年3月 出身地の恩納(おんな)村からこれまでの功績を称えて、名誉村民賞が贈られました!
自分の故郷から賞を贈られるなんて、本当に誇りに思うし何よりうれしいことだと思います。
指導法
佐久本先生の「礼と節」という師匠からの言葉がいつも心の中に置いているそうです。
教え子に指導する際には
「空手に強くなるだけでなく、人から信頼され、誰からでも親しまれる人になりなさい」
と伝えているそうです。
10代のころに佐久本先生に指導いただいた際にも何度も何度も伝えてくださいました。
いつでも頭の片隅にあって、数十年たった今でもふとした瞬間に何か壁にぶち当たるとふと思い出すことがあります。
実際の指導方法に関しては、詳細な情報は残念ながらありませんでした。
佐久本先生が指導をされている動画ありましたのでご覧ください!
私が覚えている限りではありますが、一言で言うと「厳と優」でした。
厳しさと優しさを兼ね備えた指導で、あとは根気強く教授いただきました。
弟子である喜友名諒選手は、師匠である佐久本先生の演武を見た時に「燃えている」と感じ、佐久本先生へ師事を決めたそうです。
「別に空手でなくとも、鍛錬が人間を創るものです。困難の山をどこから上っても、どの尾根を歩いていっても、行き着くところは同じです。山の頂点に立ったときに見る月というものは、同じ綺麗な月ですよ」
「だからお互いがね、相手の生き方を認め合う。それができない人間は生き方を語れないということです」
参照:空手家、佐久本嗣男先生の言葉
佐久本さんが仰られてお言葉だそうです。
達観しているというか、何かを極めた人だけが紡げる言葉とその重みですね。
全人類がこんな心持ならば、世界は平和だろうなと思いました。
本当にスポーツは平和をもたらすものですね。
流派
空手の流派は本当に数えきれないほどにあります。
空手と言ってもまずは、「型」と「組手」
それから、寸止めを行う伝統的空手と直接体に当てる空手など枝分かれします。
聞いたことがあるよ!というのが「極真空手」ではないかと思います。
総合格闘技などでも時折名前が出てくると思います。
フルコンタクト派(直接打撃OK)代表ではないでしょうか。
それ以外も空手界で有名なのが、上地流・剛柔流・松濤館流・和道流・糸東流・小林流・松林流などが挙げられます。
それ以外にも多数あるのですが、体系図にようと試みたのですが、あまりの多さに断念してしまいました。
さて、本題ですが。
佐久本嗣男さんは「劉衛(りゅうえい)流」という流派に所属されています。
劉衛流は、「門外不出で一子相伝で継承」されていた空手の流派です。
初代 仲井間憲里(なかいま・けんり)が中国にて修行すること6年ほど
沖縄へ帰国後、持ち帰った拳法を起源として、「劉衛流」が世に生まれたのです。
仲井間家に一子相伝で代々継承されいましたが、4代目 仲井間憲孝(なかいま・のりたか)に佐久間氏は弟子入りが許され、はじめて門外の弟子が誕生したのです。
弟子になるはそう簡単ではなく、無下に断り続けましたが、最終的には熱意に負けて弟子入が許されたそうです。
当時は道場などはなく青空道場で毎日遅くまでマンツーマンの稽古が続いたそうです。
2人の師弟関係は師匠:憲孝が亡くなるまで19年にも及んだそうです。
当時の指導法は、「見て覚えよ」という昔ながらの指導方法だったそうです。
現在は、佐久本先生が5代目となり、劉衛流をけん引されいます。
劉衛流は沖縄県下に約12の道場があり、青少年を中心に600人以上が劉衛流空手を学んでいます。
豊見城あずさ(とみしろ・あずさ)をはじめ、嘉手納由絵(かでな よしえ)や清水由佳などの世界チャンピンを数々育てあげています。
そして現在は、2020年の東京オリンピックに一番近いとされている
喜友名諒(きゅうな・りょう)
金城新(きんじょう・あらた)
上村拓也(うえむら・たくや)
の3名も「劉衛流」所属です。
日本本土では無名に近い存在の「劉衛(りゅうえい)流」かもしれませんが、近いうちに世界に「劉衛流」の名が広まるかもしれませんね!
まとめ
最近では子供に通わせたい習い事の中に「空手」がランクインしているそうです。
武道は礼節が基本。「礼に始まり礼に終わる」なので自然と礼儀作法が身につく
あと、心(精神力)が鍛えらます。
相手を打ち負かす技を身につけるのではなく、相手に負けない心を養う。
この点が親御さんがお子様を通わせたいと感じる要素のようです。
あとは、お子さんだけではなく、女性がやってみたい習い事にも急上昇しているそうです。
美容やダイエット目的以外にも、呼吸を大切にして心身を鍛える空手は現代の女性がもとめる要素が散りばめられています。
空手をとおして「心の芯」を鍛え、そこから相手に対する「思いやり」や「気配りの心」が育てられる。
空手は武道もありますが、同時に『心の文化』ではないかと思います。
今回は「喜友名諒の師匠は誰?経歴・指導法・流派についても!」と題してお送りしました!
久しぶりに空手にどっぷりしたので、「ベスト・キッド」が見たくなりました!(笑)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
